レベルで見る変形性膝関節症の症状と治療のヒント

膝が痛い時は要注意!女性に多い変形性膝関節症とその症状

痛みレベルで変わる変形性膝関節症の基本

関節

変形性膝関節症の症状は人それぞれであり、痛みのレベルや進行状態についてもさまざまです。治療方法も初期から末期まで異なるため、各症状に合った対処法が必要なのです。変形性膝関節症の症状レベルや対処方法について詳しく見ていきます。

段階的に変わる変形性膝関節症の症状

変形性膝関節症と一口にいっても、その症状はさまざまです。段階的に初期から中期、末期へと進みますが、自覚症状がないのにかなり進行していたり、逆に激しい症状があるのに膝の変形があまり見られなかったりするなど、症状の現れ方も個人差があります。

レベル1:初期症状
朝起きて布団から一歩出たときに膝に違和感を覚えるのは、変形性膝関節症の初期症状です。膝を使う動作で痛むものの、その痛みはしばらくすると治まる場合が多いです。そのため、気になりながらも日常生活は問題なく送ることができるといえるでしょう。この初期症状が長期的に続きながらも、症状はあまり進行しないというパターンもあります。
レベル2:中期症状
変形性膝関節症の初期症状から進行した場合、痛みが常に続くようになります。膝が痛んできちんと曲げ伸ばしできなかったり、正座ができなくなったりといった症状が現れます。階段では特に下りるときに苦痛を感じるのです。そして、膝に炎症を起こしたり水がたまったりするのも中期症状の段階です。膝に力を入れるとき、骨の変形によって異音を発することもあります。
レベル3:末期症状
変形性膝関節症の末期になると、歩くことやしゃがむことなど膝を使う動作がすべて苦痛になり、日常生活にも大きな影響を及ぼすようになります。膝の変形もかなり進んでいる状態です。歩くことができないため外に出ることも少なくなり、痛みや炎症といった変形性膝関節症の本来の症状だけではなく、うつや認知症などの二次症状に襲われる場合もあります。

早期発見を目指すなら検査と診断を受けよう

変形性膝関節症が悪化する前に早期に対策をとるなら、違和感を覚えたときに早めに検査を受け、診断してもらうことが大切です。検査方法としては、いつから、どのように症状が起こるかといった問診と、膝の状態を見る視診、触診が行われ、膝の状態を詳しく見るX線検査が実施されます。リウマチや他の疾患との関連性を調べるために血液検査が行われることもあります。膝に水がたまっているときは、その関節液を摘出して状態を確認し、他の疾患の可能性も含めて検査されます。

最先端の治療で変形性膝関節症の痛みは解消できる

加齢のためと諦める人も多い変形性膝関節症は、さまざまな方法で治療することが可能です。最先端の医療技術を用いることで、つらい症状を改善できるのです。変形性膝関節症に用いられる治療方法にはどのようなものがあるのでしょうか。

関節をスムーズに動かしたいなら関節内注射がおすすめ

膝の関節の動きが悪いため、スムーズに動かしたいということであれば、関節に薬物を注射して改善する関節内注射がいいでしょう。薬物の働きによって、軟骨の滑りを良くしたり、炎症を鎮めたりしてくれます。この治療によって、関節の動きや炎症が改善されるだけではなく、さらに軟骨が摩耗してしまうのを防ぐこともできるのです。この関節内注射と運動療法などを併用することで、普段の生活でも膝に負担がかからないように導き、症状の進行を遅らせることが可能です。

ヒアルロン酸
ヒアルロン酸は、関節に存在する関節液を構成する成分のひとつです。そのため、関節内にヒアルロン酸製剤を注射することで関節液と同様の役割を果たし、関節の動きがスムーズになるのです。さらにクッションのような役割を果たし、軟骨が摩耗するのを防いで症状の進行を抑えることもできます。変形性膝関節症による関節の摩擦を軽減することによって、痛みをやわらげることにもつながるのです。
ステロイド剤
変形性膝関節症で特に膝に強い痛みや腫れが生じ、炎症が進行してしまっているときは、ステロイド剤を関節内に注射します。膝の中に水がたまっているときにも有効です。つらい炎症をすばやく鎮める作用を持っており、強い効果を発揮します。ただし、何度も繰り返して注射すると別の影響が出る場合がありますから、医師の適切な判断によって用いられる必要があります。

弱った膝を強力サポートしてくれる人工関節置換術に注目

人工関節治療とはなんですか?
人工関節治療とは、変形性膝関節症で損傷・変形した関節に人工関節を装着する治療を指します。太ももの骨側に取り付ける大腿骨部と、足のすねの骨側に装着する脛骨部、そして膝蓋骨部の3つのパーツからなり、膝の滑らかな動きを再現できるような構造になっているのです。症状が軽症であれば関節の骨を削って装着し、重症化している場合は摩耗した骨を補う部品も用いられます。
人工関節置換術を受けるメリットはなんですか?
変形性膝関節症では関節の骨の損傷や変形と、それに伴う炎症などでつらい痛みが生じます。人工関節置換術を用いることで痛みの原因を取り除き、関節が滑らかに動いて痛みをほぼ感じなくなるのです。術後にリハビリを経て、日常生活に支障ないまでに快復できます。これまで痛みによってできなかったことができるようになるのが大きなメリットでしょう。
人工関節置換術を受ける時に保険適用有無、自己負担の割合を教えてください。
変形性膝関節症の治療として人工関節置換術を行う際は、健康保険が適用されます。自己負担額は所得によって1割負担か3割負担に分けられます。その上、人工関節置換術の費用は高額になるため、高額療養費制度の適用もあるのです。この制度は、健康保険による自己負担額が一定金額を超える場合、超えた分の金額が還付されるというものです。高額療養費制度の自己負担上限額は、年齢および標準報酬月額によって異なります。一般的には70歳未満であれば、病院の窓口で高額療養費適用前の金額を支払った後に一部が還付されますが、70歳以上であれば窓口で支払う金額は自己負担上限額のみです。
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